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芝生のクローバーの原因と駆除・予防

更新: 編集部
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芝生のクローバーの原因と駆除・予防

芝生に広がるクローバーは、ただの雑草ではなく、土の窒素不足が表に出た状態だと考えると分かりやすいです。高麗芝の一角がシロツメクサに覆われ、抜いても数週間で同じ場所から戻ってきた経験からも、痩せた土ではマメ科のクローバーが根粒菌の力で優勢になりやすいと実感しました。

芝生に広がるクローバーは、ただの雑草ではなく、土の窒素不足が表に出た状態だと考えると分かりやすいです。
高麗芝の一角がシロツメクサに覆われ、抜いても数週間で同じ場所から戻ってきた経験からも、痩せた土ではマメ科のクローバーが根粒菌の力で優勢になりやすいと実感しました。
しかも、匍匐茎は切れても節から発根して残り、6月前後に種がこぼれれば翌年の再発にもつながるため、抜くだけでは終わりません。
まずはカタバミとの見分けをつけ、そのうえで雨上がりの手取り、選択性除草剤、窒素施肥と芝刈りを順に考えるのがおすすめです。

まず確認:クローバーかカタバミか見分ける

クローバーかカタバミかを先に見分けるだけで、駆除の精度は大きく変わります。
三つ葉の雑草は見た目が似ていても、クローバーはマメ科の多年草、カタバミはカタバミ科で、分類も増え方も違うからです。
葉の斑紋、花の色、広がり方を順に見ると、見当違いの対処を避けやすくなります。

クローバー(シロツメクサ)の特徴と花の時期

芝生でクローバーと呼ばれるものは、シロツメクサを指すことが多いです。
丸みのある三つ葉に白いV字状の斑が入り、白い球状の花を咲かせるのが目印で、花期は3〜8月、見頃は4〜5月になります。
梅雨前にこの白い花が一斉に立ち上がると、そこだけ明るく浮いて見えるため、気づかないうちに広がっていた区画を見つけやすいでしょう。
三つ葉を見た時にカタバミだと思い込みかけた場面でも、葉の斑と白花を見直してクローバーだと確定し直すと、次の手がぶれません。

そっくりなカタバミとの見分け方

混同されやすいのは、カタバミがややくっきりしたハート型の葉を持ち、黄色い小花をつけるからです。
葉が丸みを帯びて白い斑紋が見えるならクローバー寄り、先端が切れ込んだようなハート型で黄花が見えるならカタバミと考えると見分けやすくなります。
分類もはっきり違い、前者はマメ科、後者はカタバミ科です。
見た目の違いが小さくても、この差を押さえておくと、芝生に残したい植物まで巻き込む失敗を減らせます。

ℹ️ Note

葉だけで迷うときは、花色まで確認すると判断が速くなります。

放置するとどうなるか

クローバーは繁殖力が旺盛で、放っておくと芝一面に広がりやすく、芝を弱らせて見栄えも崩します。
実際、梅雨前に咲いた株をそのままにした区画では、翌シーズンに広がりが目立っていたことがあり、早い段階で対象を確定できるかどうかが後の手間を左右しました。
しかもクローバーが芝で優勢になる背景には土の窒素不足があり、痩せた土ほど芝が押し負けやすい構図です。
だからこそ、最初の見分けを急がず、葉と花を見て確定してから動くのが回り道に見えて近道になります。

クローバーが芝生に生える原因

クローバーが芝生に増える根っこは、地表の見た目より土の状態にあります。
クローバーはマメ科なので、根粒菌と組んで空気中の窒素を固定でき、肥料分の少ない痩せた土でも踏ん張れます。
だから窒素が乏しく芝が弱った場所ほど競争相手が減り、気づけばクローバーが前に出るのです。

土の窒素不足とマメ科の窒素固定

数年間ほとんど施肥していなかった区画だけ、クローバーが密生していたことがあります。
反対に、施肥していた区画では芝の葉色が保たれ、同じ庭でもクローバーは目立ちにくかった。
差は明快で、土に窒素が回ると芝が旺盛に育って地表を覆い、クローバーの入り込む隙間がなくなるのだと実感しました。
抜いても再発するのは、原因が葉ではなく土にあるからです。

芝が薄い・刈り高が低いと侵入しやすい

芝側の弱りも見逃せません。
芝が薄い、刈り高が低すぎて軸刈り気味になる、地面が固くて根が張れない、こうした条件が重なると芝の密度が落ちます。
すると空いた場所に、もともと周囲の競争に強いクローバーが入りやすくなる。
固く踏み固められた通り道沿いで、薄くなった帯からクローバーが横へ広がっていった場面を見ると、芝が守るはずの地面を先に失う怖さがよくわかります。

種と匍匐茎の二段構えで増える

クローバーは増え方までしぶとい植物です。
種で増えるうえに、ランナー(匍匐茎)が50cmにも伸びて横へ広がり、途中で切れても節から発根して独立株になります。
つまり、地上部を少し切っただけでは終わらない。
刈り込みに強く、地面を這うように陣地を広げるので、一度根づくと面で増えていきます。

この性質を知ると、対策の順番も変わります。
芝を濃く育て、土を痩せ地のまま放置しないことが、クローバーを目立たせない近道です。
抜く作業だけで追いかけるより、芝が先に地面を埋める状態を作りましょう。

手で抜く駆除:時期と正しい取り方

手で抜く駆除は、発生がまだ局所的なうちに進めるのがいちばん効きます。
範囲が狭ければ、薬剤に頼らずに株元から匍匐茎まで追いやすく、翌年の再発も抑えやすいからです。
乾いた土で急いで引くより、土を軟らかくしてから丁寧に抜くほうが、後戻りしにくい処理になります。

抜くのに適したタイミング

雨の翌日など、土が軟らかいタイミングを狙うと抜きやすくなります。
乾いて固い土では、引いた瞬間に茎だけ千切れて根が残りやすいからです。
実際、乾いた日に抜こうとして地上部だけ切れた区画でも、雨上がりにやり直すと匍匐茎ごと長く抜け、再生が目に見えて減りました。
狙うべきは「抜ける日」ではなく、「根まで動く日」だと考えると迷いません。

開花前に処理することも欠かせません。
6月以降の開花期に入ってからでは、花が残した種がこぼれ、翌春に実生が増える流れを止めにくくなるためです。
花が咲いてから抜いた区画で翌春に実生が大量に出た経験があると、この段取りの差ははっきり見えます。
先に抜くほど、翌年の手間が軽くなるでしょう。

匍匐茎を残さない引き抜き手順

まず株の周囲にフォークを数回突き刺し、土を軽く起こします。
スコップで大きくえぐるより、細かく土を浮かせたほうが地中の茎を切りにくく、株全体が動きやすいからです。
そのうえで、匍匐茎ごとゆっくり引き上げます。
勢いよく引くと途中で切れ、残った節から再生しやすくなるため、茎の走りを指先でたどりながら、できるだけ長くつなげて抜くのがコツです。

地表だけきれいに見えても、地中に細い茎が残っていればそこから広がります。だからこそ、抜いたあとの見た目より、どれだけ茎を回収できたかが結果を分けるのです。

ℹ️ Note

芝とクローバーが絡み合っている場所では、根を持ち上げたつもりでも小さな切れ端が残りやすいので、抜いた直後に周辺の茎の走りも確認すると拾い残しを減らせます。

手取りの限界

ただし、手取りだけで押し切れるのは広がり切る前までです。
芝とクローバーは絡み合いやすく、匍匐茎も地中で広く張るため、面積が大きくなるほど人の手だけでは取り切れなくなります。
何度抜いても同じ場所から戻るなら、残った茎が見えないところで再生していると見てよいでしょう。
ここまで来たら、次章の除草剤に切り替える判断が現実的です。
手で抜く方法は、あくまで初期の勢いを止めるための先手だと捉えると使いやすいです。

除草剤で枯らす:芝種別の選び方と使い方

クローバーが広がってきたら、芝を傷めずに葉へかけて枯らす選択性の茎葉処理型除草剤を軸に考えるのが近道です。
土を介してじわじわ効かせるタイプより、すでに生えた広葉雑草を狙って落としやすく、再発しやすい場所の対症には向いています。
芝種で使う薬を分ける発想が、そのまま失敗を減らす分岐点になります。

茎葉処理型の選択性除草剤を選ぶ

広範囲に広がったクローバーには、芝を残しながらクローバーだけを狙える選択性の茎葉処理型除草剤が合っています。
葉にかけて効かせるので、地面全体を変えるのではなく、見えている株を確実に落とす考え方です。
春先に高麗芝へ使った場面では、クローバーだけが先に黄変していき、芝は青々としたまま残りました。
広がり始めた段階でこの差が出ると、見た目の回復が早い。

日本芝(高麗芝)にはシバゲンDF

日本芝の代表である高麗芝や野芝にはシバゲンDFが定番です。
高麗芝・野芝・ケンタッキーブルーグラスに適用でき、散布適期は4〜5月と10〜11月中旬の年2回と整理しておくと使いやすいでしょう。
茎葉処理と土壌処理の両方の性格を持つので、今あるクローバーを抑えながら、次の発生も少し抑えやすいのが利点です。

ただし、散布後6時間以内に雨が当たると効きが落ちるため、晴天が続く日を選ぶ必要があります。
実際に数時間後に雨が降ってしまったときは手応えが弱く、晴れが続く日に撒き直したらはっきり枯れました。
薬剤は強いからこそ、タイミングで差が出るのだと分かる場面です。

西洋芝・寒地型芝にはMCPP液剤

芝種を取り違えると、薬は対策ではなく傷みの原因になります。
シバゲンDFはベントグラスなどの寒地型西洋芝に薬害が出るため、寒地型西洋芝ではMCPP液剤を使う流れが安全です。
MCPPはフェノキシ酸系で、オーキシン型の植物ホルモンを撹乱してクローバー、スギナ、カタバミに効かせます。
芝の種類を先に確かめる、そこから選ぶ。
この順番がいちばん実用的ではないだろうか。

ℹ️ Note

広葉雑草対応の表記だけで決めず、適用芝種を見てから選ぶと迷いにくいです。ラベルの芝種名が最後の判断軸になります。

芝が日本芝か寒地型西洋芝かを見分け、その芝に適用のある選択性除草剤を選ぶだけで、失敗の多くは避けられます。
シバゲンDFとMCPP液剤は役割が違うので、同じ「クローバーに効く」でも使い分けが必要です。
おすすめの考え方は単純で、芝の名前を先に確認し、次に広葉雑草対応の記載を見ることです。

再発させない予防:芝の密度を上げる

クローバーを再発させない鍵は、駆除のあとに芝そのものを優勢に戻すことです。
原因が窒素不足と芝の薄さにあるなら、そこを外した対処ではまた同じ場所に入り込まれます。
芝が競り勝てる状態を作れば、クローバーは目立たなくなり、入り込む余地も減っていくでしょう。

窒素を効かせて芝を競り勝たせる

高麗芝の管理では、年間の追肥を窒素成分で20〜30g/m²に収め、生育期には月1回、1m²あたり30g程度を施す流れが組みやすいです。
窒素が足りないと芝は色も勢いも落ち、地表の隙間が増えてクローバーに先を越されます。
逆に芝が旺盛になれば、葉の密度と被覆力が上がって雑草は表に出にくくなる。
クローバー駆除後に窒素を効かせて芝を密にした区画では、翌シーズンに同じ場所へほとんど再発しなかった。
施肥は「増やす」作業ではなく、芝に競り勝たせるための土台づくりだと考えると運用しやすいです。

刈り込みと目土で密度を回復する

芝は刈り取るほど分げつが進み、密度が高まりやすくなります。
生育期にこまめに芝刈りを続けると、地表に届く光が減って雑草の侵入を抑えやすくなるため、軸刈りを避けながら適正な刈り高を保ちたいところです。
背丈を伸ばし放題にすると見た目は早く整っても、内部は疎になりがちで、そこへクローバーが入り込みます。
芝が薄い・固い場所には目土を入れて発根を促し、隙間を埋めて足場を消すやり方が有効です。
通り道のように踏圧がかかる帯状部分でも、目土と適正な刈り高を続けたら厚みが戻り、クローバーが広がらなくなった。
地面を回復させる発想が効くのです。

春・秋の年2回点検でリセットする

春と秋をチェックポイントにして、クローバーの再発有無を見ておくと管理がぶれにくくなります。
発芽の初期や小さな再侵入なら、手取りや部分散布で早めに崩してしまえば被害は広がりません。
放置して一面に広がってから立て直すより、最小限のリセットを重ねるほうが芝への負担は軽いです。
年2回の点検を習慣にすると、施肥、刈り込み、目土の効き方も確認しやすくなる。
おすすめです。
再発の芽を小さいうちに拾い上げて、次の季節につなげましょう。

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