トラブル解決

芝生のモグラの原因と対策|トンネル・盛り土の駆除法

更新: 芝ぐらし編集部
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芝生のモグラの原因と対策|トンネル・盛り土の駆除法

モグラは、芝生の地中でトンネルを掘りながら暮らす小型の哺乳類で、梅雨明けの朝に直径10cmほどの円錐状の土の山がいくつも並んでいれば、そのサインを疑うところから始まります。

モグラは、芝生の地中でトンネルを掘りながら暮らす小型の哺乳類で、梅雨明けの朝に直径10cmほどの円錐状の土の山がいくつも並んでいれば、そのサインを疑うところから始まります。
踏むと地面がフカフカ沈む筋がつながっているなら、地表近くの通路が走っている合図で、土が盛り上がるモグラ塚とあわせて犯人を見分ける手がかりになります。
もっとも、地表の穴と植物の食害があればネズミ、盛り土がなく芝がマット状に浮くならコガネムシ幼虫の線もあるため、症状を切り分けてから動くほうが安全です。

モグラが庭に来る根本理由は、ミミズやコガネムシ幼虫のようなエサが土中にあるからです。
湿って柔らかい土ほど掘り進めやすく、芝生の害虫が多い環境ほど再発もしやすいので、見た目の土を戻すだけで終わらせず、エサ源そのものを減らす視点を持ちましょう。

対策は、追い出す、捕獲する、入れない、エサ源を減らす、の4系統に整理できます。
忌避剤や音波、物理バリア、害虫管理を状況に応じて組み合わせれば、被害の程度や自分でできる範囲に合わせて選びやすくなるでしょう。

ただし、モグラは鳥獣保護管理法上の鳥獣で、庭での捕獲に踏み込むなら扱いに注意が要ります。
安易に殺す前に、まずは追い出しと侵入防止で解決できないかを考えるのがおすすめです。

そもそも芝生を荒らす犯人はモグラ?まず症状で見分ける

芝生に円錐状の土山が点々とでき、筋のような盛り上がりを踏むとフカフカ沈むなら、まずモグラを疑う流れになります。
塚はトンネルから押し出された土が地表に出たもので、見た目が似ていてもネズミの開口穴やコガネムシ幼虫の芝の浮きとは症状が違います。
対処の前に見分けを固めると、追い出し・捕獲・侵入防止・エサ源対策のどこへ進むべきかがぶれません。

モグラ塚と盛り上がったトンネル跡の特徴

モグラ塚は、土が円錐状にこんもり盛り上がった山として現れます。
地中のトンネルから押し出した土が地表に出た跡なので、ただの掘り返しではなく、地下で移動しながら土を押し上げた結果だと考えると見分けやすいです。
1頭が平均約125個もつくるとされ、塚が点々と並ぶならモグラの行動が続いているサインになります。
まず塚の有無と形を見て、丸く盛り上がった土が複数あるか確認してみてください。

盛り上がった筋も手がかりになります。
採餌用のトンネルは地下約30cm以内の浅い層に多く、上から踏むと地面が数cm沈み、手で土をどけると空洞が出てくることがあります。
実際に軽く踏んでみたとき、地表は見えていても中が空で、指先に土の抜けた感触が残るなら、その下に通路が続いている可能性が高いでしょう。
芝生の根が浮いて枯れやすくなるのも、この浅い層を何度も通るからです。
塚だけでなく、筋状の跡まで合わせて見ると診断しやすくなります。

ネズミ・ジネズミの穴との見分け方

ネズミ、特に野ネズミは、地表に直径数cmの開いた穴をつくり、芝や球根を直接かじります。
ここがモグラとのいちばんの違いで、モグラは基本的に植物を食べず、土を盛り上げる側です。
最初はネズミかと思って穴を探したのに、開いた穴が見当たらず、円錐状の塚ばかりだったのでモグラと判断した、という流れは現場でよくあります。
開口穴+食害ならネズミ、盛り土+塚ならモグラ、と切り分けると迷いにくいです。

もっとも、モグラのトンネルをネズミが利用して食害することもあります。
だからといって、塚の存在までネズミのせいにすると誤解が生まれます。
穴が地表に開いているか、芝や球根がかじられているか、土山が主症状かを分けて見ることが肝心です。
見た目が荒れているだけでは足りません。
症状の組み合わせで判断しましょう。

コガネムシ幼虫による芝の浮きとの違い

コガネムシ幼虫は芝の根を食べるため、芝がマット状に浮いて簡単にめくれる、あるいは部分的に枯れます。
ただし、盛り土や塚はできません。
芝の下に空洞感はあっても、地表に土が押し出されていないなら、まず疑うべきはモグラではなくコガネムシ幼虫です。
盛り土がなく芝がスポッと浮く、この違いを押さえるだけで判断の精度はかなり上がります。

見分けがつくと、その先の手当ても変わります。
モグラなら追い出し、捕獲、侵入防止へ進み、コガネムシ幼虫なら殺虫剤でエサ源を減らす方向になります。
荒れた芝生は、盛り土を戻して踏み固めるだけでも補修と予防を兼ねられるので、症状を確かめたうえで落ち着いて進めましょう。

なぜ庭にモグラが来るのか?エサと環境という2つの原因

モグラが庭に来るいちばんの理由は、そこに食べ物があるからです。
主食はミミズで、コガネムシの幼虫やヨトウムシ、クモ、ナメクジのような土中の小動物も食べるため、芝生の害虫が多い庭ほどモグラにとっては餌場になります。
以前、コガネムシ幼虫が大発生して芝が浮いた年に、その後でトンネルが増えたことがあり、害虫が増えるとモグラも呼び込みやすいのだと実感しました。

モグラの主食はミミズとコガネムシ幼虫

モグラは飼育下で1日に体重と同程度の食物を食べたとの報告があるほどの大食漢です。
エサを探すために1日に数十mもトンネルを掘るので、少し追い払っただけでは、土中にミミズや幼虫が残っていれば戻りやすくなります。
だから根本対策は、モグラそのものよりもエサ源をどう減らすかにあります。

芝生の中にコガネムシ幼虫が多いと、地中の食べ物が一気に増えます。
モグラはそこへ集まりやすく、被害が長引く庭ほど「モグラが住み着いた」というより、まず餌が豊富だったと考えるほうが自然でしょう。
モグラ塚や踏むと沈む筋が出たら、表面の土だけでなく、何が地中で増えているかを見たほうが対策につながります。

掘りやすい柔らかい土と水はけの関係

土が柔らかく、湿っていて、ミミズが多い場所はモグラにとって動きやすく、食べ物にも困りにくい環境です。
逆に、水はけを整えたり、踏み固めて土の状態を変えたりすると、掘り進みにくさが増して寄りつきにくくなります。
芝生管理とモグラ対策がつながるのは、この地中環境の違いがそのまま行動の差になるからです。

水はけが悪くミミズが多かった場所ほどトンネルが集中していた、という観察はそのまま理屈に合っています。
湿り気はミミズを呼び、柔らかさは掘削を助ける。
どちらか片方ではなく、条件が重なるところで被害が目立つのです。

日本にいるモグラの種類と生態

日本のモグラは、本州中部以北を中心にアズマモグラ、中部以南・四国・九州にコウベモグラが主に分布します。
コウベモグラはアズマモグラより体が大きく、両者の境界では分布が動いているので、地域によって庭で目にする種類の前提が少し変わります。
とはいえ、どちらも基本はなわばりを持って単独で暮らすため、被害が出ていても多くは1頭のトンネルをどう扱うかが焦点になります。

この単独生活も、対策の考え方を整理してくれます。
複数頭が群れで広がるというより、1つのなわばりに1頭が居座っている前提で見れば、モグラ塚が次々に出る場所の中心線や本道が追いやすくなります。
庭で起きているのは、数よりも1頭の行動圏の問題だと捉えるとわかりやすいでしょう。

モグラを追い出す|忌避剤・音波・においの対策

忌避剤やくん煙剤、音波・振動式撃退器、彼岸花のような民間療法は、モグラを殺さずに動かすための追い出し系です。
どれも「居心地を悪くして別の場所へ移らせる」発想なので、単独で決め切るより、侵入防止やエサ源対策と組み合わせるほど安定します。
とくに忌避剤は手軽さが強みですが、効き方の差が大きく、期待を盛りすぎない見方が欠かせません。

忌避剤・くん煙剤の選び方と注意点

最も手軽なのは忌避剤やくん煙剤で、モグラが嫌うニオイをトンネルに送り込み、そこを使いにくくします。
地中の通路は空気の流れが弱いぶん臭気が残りやすく、モグラが「いつもと違う」と感じれば移動のきっかけになるからです。
ニオイで嫌がらせる方法は、即効で追い出すというより、トンネル全体を落ち着かない場所に変える補助手段と考えると使いどころが見えます。

ただし市販忌避剤の比較では、一部製品に短時間の忌避効果が確認された一方、効果が認められない製品もありました。
ここは都合よく盛らずに見たいところで、手軽さと引き換えに再現性がぶれやすいのが実情です。
だからこそ、散布して終わりではなく、塚の動きや掘り返しの位置を見ながら次の手を重ねる姿勢が要ります。
おすすめです。

音波・振動式撃退器の置き方

音波振動式の撃退器は、地中に挿したパイプから定期的に振動と音を出し、モグラを遠ざけます。
有効範囲は半径約15m、設置間隔は約30mが目安なので、庭の隅に1本だけでは反対側まで届かないことがあるのです。
実際、1本だけを庭の隅に挿した時は向こう側のトンネルが止まらず、範囲を意識して複数本に増やしたあとに塚が減りました。
ソーラー式なら電池交換の手間が少ない点も扱いやすいでしょう。

ポイントは、本体を「置けば効く道具」ではなく、庭全体を面でカバーする道具として見ることです。
穴のある一角だけに反応させても、別の通路へ逃げられれば意味が薄れます。
庭の広さに合わせて本数を計算し、掘り返しが続く場所を中心に配置してみてください。
設置の試行錯誤そのものが、効き方を見極める近道になります。

彼岸花・風車など民間療法の評価

彼岸花を植えるとモグラ除けになるという通説は、鱗茎の毒のニオイやミミズが寄らないことを根拠に語られます。
たしかに見た目の印象は強いものの、効果なし、迷信とする見方もあり、翌年もトンネルが出たという程度では驚くことでもありません。
実際に植えてみても抑え切れず、忌避は補助と割り切るようになりました。
風車の振動も同じで、気休め以上の役割を期待しすぎないほうが筋が通ります。

ℹ️ Note

追い出し系は「殺さずに済む」「手軽」という利点がある反面、エサが残っていれば戻られやすい弱点があります。だから単発の民間療法に寄せず、捕獲や侵入防止、エサ源対策へつなげる前提で組み立てると、結果が安定しやすくなります。おすすめです。

モグラを捕獲する|捕獲器の選び方と本道の見つけ方

モグラ捕獲は、罠の種類を選ぶ前に「本道」を外さないことがすべてです。
捕獲器そのものの性能より、よく使う主要トンネルに正しく合わせられるかで成否が分かれます。
しかも、設置時の光や人のニオイが少しでも残ると、本道でも警戒されて外されます。

捕獲器の3タイプ

捕獲器は主に3タイプあり、強いバネで挟むハサミ式、どちらから来ても閉じ込める筒型両面扉式、落ちると出られない落とし穴式に分かれます。
確実性を優先するならハサミ式が扱いやすく、捕った相手を生きたまま扱いたいなら筒型両面扉式や落とし穴式が向いています。
どれを選ぶかは「何をしたいか」で決めるべきで、道具の名前より目的の整理が先になるでしょう。
捕獲は効果が高い反面、生き物を扱う行為でもある。
だからこそ、次の法令の扱いにつながる前に、追い出しや侵入防止で足りるかを一度見直す姿勢が求められます。

本道(メイントンネル)を特定する方法

捕獲の成否は、本道を見抜けるかでほぼ決まります。
トンネル網は本道と支道に分かれ、本道は地中深く、踏みつぶしても翌日また盛り上がって復旧していれば、その筋がよく使われているサインです。
逆に、あまり復旧しない細い筋へ仕掛けても、通りが少ないので空振りになりやすい。
実際、最初は適当な筋に捕獲器を入れて外したが、踏みつぶして翌日に復旧した場所へ仕掛け直したところ、そこでようやく捕れた。
理由はシンプルで、モグラは毎日使う動線を通るからです。

設置のコツとニオイ対策

設置は、トンネルから下に約20cm掘り、穴の位置に捕獲器を合わせ、光が入らないよう周囲を埋め戻すのが基本です。
明るさやわずかな隙間は警戒の原因になり、自然な暗さが崩れるだけで回避されやすくなる。
ここで差が出る。
モグラはニオイに敏感なので、手袋を着け、捕獲器は事前に洗って乾かし、土をこすりつけて人のニオイを消してから埋める必要があります。
素手で触った器具では反応がなくても、手袋とニオイ消しを徹底してから設置すると、すっと通ることがある。
捕獲は力任せではなく、本道・暗さ・無臭化をそろえる作業だと考えると、狙いがぶれません。

侵入させない|物理バリアと再発防止の根本対策

庭の外周に金網や防獣ネットを地中へ埋め込むと、モグラが掘るトンネルの進路そのものを断てます。
深さは約50〜60cmが目安で、より確実に止めたいなら深さ約1mの溝をつくる方法もあります。
実際に外周へ深さ50cmほどの金網を入れたあと、隣地から伸びてきていたトンネルが庭の中で止まり、侵入の勢いが落ちました。
物理バリアは地上の見た目よりも、地下の動線を先に封じる発想です。

金網・防獣ネットの埋め込み方

埋め込みは、境界線に沿って連続させることが肝心です。
途中で切れると、その切れ目が新しい通り道になるからです。
モグラのトンネルは深くても1m程度なので、深さ約50〜60cmのネットでも進路を外へ追いやりやすく、掘り返しの多い場所では深さ約1mの溝を組み合わせると遮断力が上がります。
面倒に見えても、後から何度も土を戻す手間を考えると、最初に外周を締めるほうが効率的だと思います。

エサ源(ミミズ・コガネムシ幼虫)を減らす

再発防止でいちばん根本的なのは、モグラを呼び続けるエサを減らすことです。
主食のミミズやコガネムシ幼虫が多い庭は、トンネルを作りやすい環境そのものになってしまうため、芝生の害虫であるスジキリヨトウ・シバツトガ・コガネムシを殺虫剤で抑えると、エサ源ごと薄くできます。
コガネムシ幼虫対策の殺虫剤を入れた区画ではトンネルが減り、地中の食べ物を断つ効果を実感しやすいはずです。
もっとも、ミミズは土壌をやわらかくし通気を良くする有益な面もあるので、ミミズの駆除までやりすぎると芝生の土壌環境を損ないます。
狙うべきは、コガネムシ幼虫などの害虫を中心に減らすバランスでしょう。

荒れた芝生の補修と踏み固め

盛り上がった土は、トンネルや穴へ戻してから足でしっかり踏み固め、芝生を元に戻します。
こうすると見た目が整うだけでなく、柔らかい土が締まって掘りにくくなるので、補修と予防を同時に進められます。
荒れた部分をそのままにすると、空いた通路が次の掘削の起点になります。
追い出しや捕獲のあとにこの処理を入れると、再侵入の足場を消せるのが利点です。
侵入防止、エサ源対策、補修の3本柱は、どれか1つだけでは足りません。
状況に応じて組み合わせることで、初めて再発が止まりやすくなります。

知っておきたい鳥獣保護管理法とモグラの扱い

モグラは鳥獣保護管理法上の鳥獣に含まれるため、見つけたからといって自由に殺してよいわけではありません。
まずここを押さえておくと、感情の勢いで処分してしまう流れを止められます。
被害が出ると焦りやすいものですが、法的な扱いと実務の順番を分けて考えるのが肝心です。

モグラは『鳥獣』に含まれる

モグラは鳥獣保護管理法上の『鳥獣』として扱われるので、捕獲には一定のルールがあります。
庭に穴が増えると「すぐ駆除したい」と考えがちですが、先に法の枠組みを確認しておかないと、あとで判断を誤りやすいのです。
安易な殺処分を避ける意味でも、最初の一歩は「何でも自由にできる対象ではない」と理解することになります。

農林業の被害防止と家庭の庭での違い

農業・林業の事業活動に伴う被害防止目的なら、モグラ科の全種は環境大臣・都道府県知事の許可なく捕獲できる扱いがあります。
畑や林業の現場では、作物や植栽への継続的な損害を止める必要があるため、家庭の庭とは前提が違うのです。
ただ、一般家庭が自分の庭で捕獲を考えるなら話は別で、自治体への確認や許可が無難です。
実際に捕獲を考えて市の担当課へ電話したところ、扱いをその場で教えてもらえて安心できた、という相談は珍しくありません。
まずは殺さない追い出し、つまり忌避や音波、外周ネットで侵入しにくくする方法から試し、それでも被害が大きい場合に捕獲を検討する順番が、法的にも芝生のためにも穏当でしょう。

迷ったら自治体に相談

判断に迷ったら、自分の市区町村の環境・農林担当課に問い合わせるのが最も安全です。
地域ごとの運用や窓口の案内があるので、本記事の一般論だけで断定しない姿勢が役に立ちます。
問い合わせは手間に見えて、あとからやり直すよりずっと軽い。
鳥獣の扱いは改正や自治体運用で変わり得るので、最新の公的案内を見てから動くのが安心です。
被害が出ても、追い出しと侵入防止で収まるならそれがいちばん穏当で、実際に音波と外周ネットで収まり、捕獲まで踏み込まずに済んだ例もあります。

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芝ぐらし編集部

芝ぐらしの編集チームです。芝生の品種選びから手入れ、トラブル解決まで、美しい芝生づくりに役立つ情報をお届けします。

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